虹色のクレイフィッシュ(アメリカザリガニ)とその王国
紙一面に、クレヨンとオイルパステルで描かれた、巨大なクレイフィッシュ(ザリガニ)とその精神的世界です。アーティストは、ある日川で見つけたザリガニの形態に強く惹かれ、それ以来、数千枚にわたりザリガニだけを描き続けています。画面中央に鎮座する青いザリガニの体は、独自の色彩感覚で構成され、周囲に広がる渦巻きや幾何学模様は、ザリガニが支配する水底の王国や、彼が放つエネルギーを表しています。筆圧の強さが生む wax(蝋)の厚みが、作品に物理的な生命力を与えています。
Artist Profile
1990年代生まれ。正規の美術教育は受けていない。幼少期から特定の生物の形や質感に強い執着を持ち、日々の生活の大半を、身近にある素材(ノートの切れ端や、安価なクレヨン)を使って、そのモチーフを描くことに費やしている。彼にとって描く行為はコミュニケーションの手段ではなく、自身の内側から溢れるイメージを定着させ、精神的な安寧を得るための強迫的な儀式に近い。作品はこれまで、彼の自室の外に出ることはなかった。