Enoshima Blue / Mt. Fuji Clear (No. 3)
本作品は、日本のアイコンである「江の島と富士山」を、現代的な色彩感覚とクリアなイラストレーション・タッチで再構築したアクリル画です。アーティストは、インターネット上で氾濫する「完璧な観光写真」のイメージからあえて距離を置き、自身の記憶の中にある「子供の頃の夏休みの海」の、少しデフォルメされた、眩しいほどに鮮やかな景色を描き出しました。
画面全体を支配する「エノシマ・ブルー」は、彩度を極限まで高めながらも、アクリル絵具のマットな質感を活かすことで、ポップでありながらも、どこかレトロでノスタルジックな雰囲気を漂わせています。木製ボードの木目をあえて隠さず、その上に直接描くことで、デジタルでは表現できない、作品そのものが持つ「物質感」と「温かみ」を強調しています。
Artist Profile
1990年代生まれ。グラフィックデザイナーとしてのキャリアを経て、2015年より独学で絵画制作を開始。SNSを中心に作品を発表し、その鮮烈な色彩と、日本の伝統的な浮世絵を現代的に解釈した、フラットでありながら奥行きを感じさせる構図で注目を集める。 「記憶の中の景色を、誰もが共有できる、クリアなイメージに変換する」をテーマに、アクリル絵具、スプレーペンキ、デジタルツールを自在に組み合わせた独自のスタイルを確立。国内外のストリートアート・フェスティバルや、ファッションブランドとのコラボレーションなど、活動の幅は多岐にわたる。本作品は、彼女のライフワークである「日本の海岸線」シリーズの最新作。現在、東京を拠点に活動。